製品ができるまで

伝統のレンズを、
現代のテクノロジーで進化させる。

3ラインあるSIGMAのレンズラインナップ。なかでも、光学性能を重要視した「Artライン」における、単焦点レンズの拡充。そして、少し距離を置いたポートレートに適しているといわれる伝統的な焦点距離135mm。その2つの視点が本製品の開発のきっかけです。クラシックなスペックのレンズを現代のテクノロジーでアップデートし、いままでにない性能を加え進化させることを目指しました。
私たちがこだわったのは、ズームレンズでは実現できない圧倒的な表現力。このレンズでしか撮ることのできない写真をイメージしながら設計。開発現場では主設計担当者以外でも設計データを共有し、日々意見が飛び交い、多くの視点がこの製品をより良くしてきました。その開発現場、そしてその発展的な情報共有が、現代に135mm F1.8という新たな製品を実現しました。

SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artができるまで

初期検討

いい写真をとるためカメラとは何か、何がユーザーにとって価値となるのかを討議し
製品の実際の設計に入る前の大きな方向性を決める場。

初期検討

開発2部 部長

幸野 朋来

レンズの重さや大きさを考慮し、ユーザーにとってより使い勝手が良いレンズを目指す。
ボケ感と高解像度はトレードオフ。SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artではマクロでも撮影可能なボケを重視した設計方針とした。

設計

光学設計で構成したレンズ群を収め、駆動させるメカを設計する。
1/100mmにこだわりレンズ性能を高めていく仕事。

機構設計

技術部

廻谷 朋行

一枚一枚のレンズの接地部における面取りの在り方を検討。光学設計の要望と生産技術の要望を一つひとつクリアし精度を高めていく。
SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artの大きいレンズが倒れない機構設計やメカパーツの軽量化、ゴミが入りにくい機構を設計する。
レンズ自体の性能のみならずメンテナンスを考慮した設計が求められる。

光学設計

開発2部第1課

藤田 健太

レンズ口径や焦点距離をもとにレンズの構成を検討し、収差図などのシミュレーションをもとに
レンズの性能を初期検討で検討したコンセプトへとつなげていく仕事。
どのようなボケ感を出すレンズとするのか、その中でどう解像度をあげるかあらゆるシミュレーションを繰り返す。

電子回路

会津電子技術部第1課

髙野 成喜

レンズの駆動や消費電力などを制御する電子回路基板を設計する仕事。機構設計の担当者と調整し、基板の大きさなども決めていく。
SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artの電子回路基板は今までのレンズと比べ制約が厳しかった。
日進月歩で小型化が進む中常に新しいアイデアが求められる。

ファームウェア開発

会津電子技術部第2課

渡部 光広

カメラとの通信、レンズの絞りやフォーカスを制御するプログラム・ファームウェアを設計・実装する仕事。
実際にプログラムを組み込んだレンズをもとに、制御方法や動作についてスタッフ同士で意見を交わし
SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artを理想の動きに近づける。

金型

金型部金型設計ユニット

斎藤 伸也

レンズの機構設計にあわせて、機構設計のCADデータを加工・作成し、実際のパーツの金型をつくる仕事。
設計した金型を現場で成型し、接合部の形状や外観性を生産現場のスタッフとともに確認する。

治工具設計

レンズの生産工程において生産効率性や品質の維持・向上を目的とした工具などをつくる仕事。

治工具設計

生産技術部工機課

卯月 勇人

焦点距離の品質を保ち、レンズの個体差をなくすためにコリメーターを活用し、
インフィニティの焦点位置を合わせ、マウント距離を最適化する工具。
レンズなどの精密機器は擦り合わせ技術が求められている生産現場でもあり、治工具が品質の要となる。

生産技術

量産前の試作レンズの解像度などパフォーマンス評価をし、
設計コンセプトに準じた製品となっているかどうか確かめ、改善すべき点を明らかにする仕事。

生産技術

生産技術部生産技術第1課

臼井 貴大

複数のSIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artの個体差を洗い出し、
パフォーマンス評価が良い製品、改善すべき製品を切り分け評価方法を検討していく。
量産に向けた生産体制へとスムーズに移行するために不良箇所を特定し、
現場に情報を提供し再検証していくといったチームワークが求められる。

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